天才の育て方ってあるの?~ちょっと気の抜けるお話~

皆さん、こんにちは!

道産子グータラ主婦の“優子”です!

さて、昔から「天才少年」「天才少女」と呼ばれるようなお子さんて必ずいますよね。

例えば、小学生でありながら世界的なダンスコンクールで優勝しちゃう子。

幼稚園児でありながらも、数字に強く有名高校の入試試験問題を解いてしまうような子。

親なら誰しも、「自分の子は天才かも」あるいは「自分の子を天才に育てたい!」という気持ちがあるのではないでしょうか。

実は、私もそんなママの一人でした。

コンプレックス故に・・・天才を育てたいと思っていた私

私、趣味でピアノを弾いていると何度かこちらのブログにてお話させていただいたのですが、実は、ピアノを弾くには致命的な障害があるのです。

まずは、先天性の左小指の奇形。

骨自体が折れ曲がっているので、通常の方の指のように「ピン」と真っ直ぐに立てることができないのです。

《通常の指》

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《私の指》

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そのせいで、正しいピアノを弾くときの指遣いが困難で、小指自体も右手と比べると鍵盤を押す力が極端に弱いのです。

そして・・・10代の頃に遭ってしまった事故で、左手の神経を切断してしまったため、左手に麻痺が残るという障害を持っています。

例えば、左手でリンゴを持ったとしても、そのリンゴの重さを感じることができません。

パソコンを叩くときって、皆さん少なからず「キーボードがちゃんと押ささっているか」ということを音だけではなく間食で感じることができますよね。

私は、もう慣れてしまっていますが、今この記事を書いているパソコン・・・左手だけは感覚で打っているんですよ。

幼少期からピアノが大好きだった私にとって、最初は「麻痺」という障がいがショックでなりませんでした。

今でこそリハビリを重ねて、少しは鍵盤を押せるようになりましたが、音に強弱をつけるなんて今でも困難ですし、細かいリズムなどは麻痺の残る左手では弾くことができません。

でも・・・本当にピアノが好きな私は、その思いを第1子のとぉくんに託してしまっていたのです。

「3歳以下から音楽を学ばせ、5歳からは本格的なピアノ指導を・・・」

生まれる前から、こんな理想があったのです。

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  • 「とぉくんは絶対にピアニストになってもらう」
  • 「実際にピアノの天才と言われている牛田クンなんて12歳にしてピアニストになったではないか・・・!」
  • 「親の教育で子どもの将来は変わるんだ・・・!基本的にショパンを聴かせ、絵本代わりに楽譜を見せよう」

今考えたら、とぉくんにとっては迷惑極まりない話なんですがね。

私が出会った本当の天才少年・・・そして彼が親から受けた教育とは?

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私の“お友達”にNくんというピアニストがいます。

あえて、お友達・・・と言いますが、実際は私よりもずーっと年下。

でも、一緒にカラオケに行ったりするような仲なんです。

本来は、Nくんのママさんと私がママ友だったわけです。

はじめてNくんと出会ったとき、Nくんはまだ小学生。

私はまだ結婚もしていないピチピチの20代前半。

噂では聞いていたんですよ。

「Nくんという、ピアノコンクールで必ず優勝を取る天才少年がいる」と。

でも、実際は私「天才って言ったって・・・小学生でしょう?」くらいに思っていたのです。

でも、はじめてNくんの演奏を聴いたとき・・・寒気が止まりませんでした。

「こ・・・これがホンモノの天才か・・・!!!」

明らかに、他の子とは違う。

私もピアノをかじっていた身なので、Nくんの「出す音」がまったく別次元のものだとハッキリわかりました。

現在Nくんは大人になり・・・そしてピアニストの道へ。

とぉくんとも、よく一緒にピアノを弾いてくれています!

Nくん

「優子さん、とぉくん笑えるよ」

「俺がジブリ曲弾いても喜ばないのに、サンバ系の曲聴くとうっとりして眠たくなるんだよw」

「サンバのノリの子守唄でウットリする3歳児いないよねぇww」

元天才少年・・・Nくんママに聞きました!

私、Nくんママに、どういう英才教育をしたのか聞いたことがあったんです。

すると、驚くことにこんな返事が返ってきました。

Nママ

「私も夫もピアノなんか弾けないし、音楽のことなんか全然わかんないんだよ」

「ただNがよく歌ってたからピアノを習わせてみたのよ」

「最初の一年間なんか、ピアノ弾かずにずっと歌ってばっかりだったから月謝もったいなかったよ笑」

そして・・・

「英才教育?そんなのしてない笑」

「好きなことを好きなだけやらせてたら、あんなんになった笑」

「ピアノの練習しなくて怒ったことなんか一度もないよ?嫌いならやめればいーじゃんって思ってたから」

私ね・・・このときほど拍子抜けしたことはありませんでした。

だって、私が今までかじりつくように読んでいた【天才の育て方】的な書籍に、そんなこと書いてありませんでしたからね。

ちなみに、Nくんにはこんな逸話があります。

某有名音楽大学の受験・・・実技試験のときのこと。

Nくんに渡されたのは初めて見る数枚の楽譜。

講師(ピアニスト)

「その中で、好きな曲を選んでこの場で弾いてください」

Nくんは、その楽譜の中でも一番難易度の高い楽譜を選んだのです。

・・・そして、結果的に「まったく弾けず」・・・!

講師「Nくん、弾けないのに、なぜその楽譜を選んだのですか?」

Nくん「だって、どうせ弾けないってわかってたし、それなら一番難しいヤツやろうかなってwww」

 

Nくん、自由すぎるでしょ笑

受験だってことわかってなさそう笑

 

・・・で、ここからが本当の逸話。

 

その受験では、有名ピアニストも含め、数名の講師の前でピアノを弾く・・・という音大ならではの受験科目があったのです。

Nくんは、もともと緊張するような繊細な性格ではありませんので、講師陣数名を目の前に自由に楽しく弾いたそう。

私、何度も何度もNくんの演奏を「ピッタリ横で」聴いたことがあったのですが、Nくんはいつもそう。

遊ぶようにピアノを弾く。

はしゃいでいる子どものように、自由にそのときの気分で弾く。

これを、「受験」でも同じくやったNくん。

 

すると・・・前代未聞のことがおきました。

講師陣「全員」が立ち上がり「ブラボー!!!!」の絶叫と共に大拍手。

もちろん、一発合格。

 

私、この話を聞いて率直に思ったのです。

「Nママ、Nパパ、ブラボー!!!!」

私が英才教育をやめたのは・・・自分のエゴだと気がついたから

ここで、皆さんに強くお伝えしたいのは、私もまだまだ“若葉マーク”のママですので、正しい育児方法などをお伝えすることなどはできません。

(みずからグータラ主婦を名乗っているくらいですから・・・笑)

ただ、一人のママの考え方として聞いていただきたいのは、

「そもそも天才とは“育てる”もの」ではなく「好きなこと(得意なことを)させる」ことにより、その子どもの好奇心や向上心が芽生え、いつの間にか周囲に「○○にかけては天才だね!」などとお世辞でも言ってもらえるものなのではないのでしょうか。

少なくとも、私は天才Nくんを育てたNママさんの言葉を聞いて、肩の力がスーッと抜けていく感じがしました。

ピアノを強制するのは、自分のコンプレックスによる執着心というもとのエゴだと気がついたのです。

それ以来、とぉくんに対し、ピアノで遊ぶことを強制せず、私が趣味でとぉくんの好きな『ブンバボーン』という「あかあさんと一緒」という子ども番組の体操曲を弾いて、一緒に歌ってます!

・・・それでいいんじゃないかな。

とぉくんが楽しいなら、歌でも踊りでもアソビでも、何だってやらせてあげたい。

そんな風に思う優子なのでした。